東北大救急の特徴
高度救命救急センター概要
当施設は、2006年10月に東北大学病院東1階病棟に高度救命救急センターとして開設されました。2018年10月からは先進医療棟1階へ移転し、Hybrid ER ― iTUBE、重症初療2床、軽症初療(眼科ユニット、耳鼻科ユニット含む)、高度救命救急センター病床(全床個室16床)、CT検査室、単純X線検査室、手術室、除染室を有する診療部門となっています。
高度救命救急センターとは、「広範囲熱傷」、「四肢切断」、「急性中毒」と言った特殊疾患患者に対する高度な診療機能を有するものとして、厚生労働省が定めた施設です。
24時間体制で重症患者の診療を行っています
Hybrid ER - iTUBE
ストレッチャーから患者さんを寝台に移せば、CT検査、外科手術やカテーテル手術を移動することなく行うことができます。重症の患者さんに対しても、安全にCT検査を行い、状態を把握してから治療が開始できます。
ドクターヘリと病院前医療
2016年10月からは、宮城県ドクターヘリの基地病院のひとつとして、病院前医療などにも活動の場を広げ診療を行なっています。
宮城県内全域を30分以内でつなぐドクターヘリの基地病院として、より迅速な救急医療の提供を行っています。
患者さんを中心に設計した集中治療室
集中治療を受ける患者様のプライバシーを守り、ご家族とともに快適に時間を共有することができるように全室広いスペースの個室としました。可能な限り自然光を採り入れ、天井にはステンドグラスもあり、早くからリハビリテーションもできます。
一方、患者さんの安全を確保し、十分に目が届くように広いクリア面の出入口としています。患者さんとご家族の“快適”を目指した集中治療室です。
外傷再建センター
東北大学病院高度救命救急センターでは、脊椎、骨盤および四肢の外傷・再建を専門とする外傷整形外科医が専従し、救急医と連携したチーム医療により、機能的再建を高いレベルで実践しています。
熱傷センター
宮城県内から重症/広範囲熱傷を受け入れています。熱傷専門医およびacute care surgeonを中心に、形成外科および皮膚科と連携して治療を行っています。
院内救急(MET)
当院では、入院中および来院中の患者・家族の急変に対して迅速に対応するため、Medical Emergency Team(MET)を編成し、24時間体制で院内全域をカバーしています。対象はICUを含むすべての診療科・病棟の患者であり、急変の兆候や急性期対応が必要なケースに対して、救急科医師と看護師がチームで現場へ出動します。
担当スタッフとともに初期評価・緊急処置・転棟判断等を速やかに実施しています。METを通じて院内の医療安全を支えています。
救急医療機関との連携
仙台市病院群当番制事業における転送等調整、休日・夜間急患センターからの転送患者さんの受入れ、一般の病院とともに他の救命救急センターを支える高度救命救急センターとしての役割を担います。
教育・研修体制の充実
救急科領域専門研修プログラム基幹病院、さらに集中治療科専門研修施設として救急科専門医および集中治療科専門医の育成を行っています。外傷および熱傷専門医の修練認定施設でもあります。
大規模災害時の医療支援体制
災害拠点病院として震災やCBRNE(化学、生物、放射性物質、核、爆発物による)テロ・特殊災害などの大規模災害時の救命救急機能の充実を図るとともに、災害時医療対応訓練において中心的に関与しています。
また、DMAT:disaster medical assistance team(災害救援医療チーム)を結成し、国内外の災害医療に貢献します。
認定施設
- 日本専門医機構認定 救急科領域専門研修プログラム
- 基幹施設日本専門医機構認定 集中治療科専門研修施設
- 日本熱傷学会 熱傷専門医認定研修施設
- 日本外傷学会 外傷専門医研修施設
取得可能な資格
- 日本専門医機構認定 救急科専門医
- 日本救急医学会 救急科指導医
- 日本専門医機構認定 集中治療科専門医
- 日本熱傷学会 熱傷専門医
- 日本外傷学会 外傷専門医
- 日本Acute care surgery学会 認定外科医
- 日本腹部救急医学会 腹部救急認定医/教育医
- 日本血栓止血学会 認定医
- 日本組織移植学会 認定医